見た目も美しい日本料理

日本料理を目の当たりにした海外から来た人たちは、一様に「きれいだ」「美しい」と感嘆の声をあげるようです。

それは料理人が丹精を込めて妥協を許さず、日本料理を芸術の域まで高めているからです。

料理文化は世界中にありますが、おそらく日本料理ほど食器に盛り付ける繊細な美的感覚は、ほかには見られないでしょう。

料亭で出される刺身の盛り合わせを、美しいからとカメラに収める外国人も多いそうですが、まさに食べるのがもったいない感じさえします。

これは鮨や天麩羅などにも共通していますが、ミシュランの日本料理への評価が高いのは、その味だけではなく、盛り付けの見た目の美しさや使っている旬の食材もその評価対象になっているとも考えられています。

食は文化なりという言葉がありますが、その意味では栄養的にもバランスがとれていて、季節感があり、しかも美味しくて、見た目が美しい日本料理はまさに日本が誇る美の文化でしょう。

なかでも日本料理の最大の特徴は、その盛付けの美しさで、しかも単にありあわせの食器類に盛付けるのではないところにその文化があります。

したがって、食器である和皿や小鉢その他を制作する陶芸家と日本料理は一体感がありますが、日本料理には言葉では言い表せない美しい日本があるのです。

しかも、日本料理ほど多くの食器が食卓やお膳に並べられる料理はほかの国ではないでしょう。

私たちは日本料理に日本人の繊細さ、芸術性、美しいおもてなしの心を見ることができますし、その食器の配置や食事作法も日本の美を感じさせます。